はじめての5S(3)揺らぎを発見して、5S活動でムラを排除
5Sとムラの関係
ムラのある現場は、揺らぎます。
現場を定常化するためには、揺らぎを発見して、5S活動で揺らぎを解消します。
ムラの発見方法
ムラの発見方法は、目を付ける6つの対象に対して、5つの観点で評価します。
6つの対象とは、「4M+場所+情報」と呼ばれています。生産現場を構成するものです。
「4M」は、次の4つです。それぞれ英語表記の頭文字をとって4Mといいます。
- Man:人
- Machine:機械・設備
- Material:もの
- Method:方法
「場所」は、生産現場そのものです。
「情報」は、生産現場を流れる情報です。「もの」は「情報」を伴って現場内を流れます。
これらの対象にムラがあると揺らぎます。
生産活動の構成要素揺らぎを解消するためには どうしたらいいでしょうか?
この時見るべきポイントを 揺らぎ発見の観点と言います。
揺らぎの対象ごとに、次の5つの観点で評価します。
- 置き方→適切な場所にあるか?
- 質→十分な質のものか?
- 量→十分な量が揃っているか?
- 安全性→作業者や材料の安全が保障されているか?
- タイミング→適切なタイミングか?
それぞれ、評価を行なって、不備があればそれを5S活動のテーマとします。
6つの対象毎にムラ発見方法を具体的に解説します。
人の場合
まずは、対象を人とした場合です。
人は、決められた所定の場所に配置され、
十分な技術を持った人が必要な人数、
そして、安全が保証されて状態で
必要なときに用意できているか?
を確認することで、 不備な点を発見し、5S活動のテーマとします。
設備の場合
対象が設備の場合です。
設備は、所定の配置に、
十分な性能十分な工程能力を有した設備で十分な台数で、
そして、安全性を保って、
必要なときにあるか?
を確認することで、 不備な点を発見し、5S活動のテーマとします。
ものの場合
対象がものの場合です。
ものは、所定の位置に、
十分な品質の標準品が、必要な量
そして、もの・作業者が傷つくことなく、
必要なときにあるか?
を確認することで、 不備な点を発見し、5S活動のテーマとします。
方法の場合
方法の場合です。
方法は、同じ場所で、
十分に安定した量・質の技能が、
そして、もの・作業者が傷つくことなく、
的確なタイミングで遂行されているか?
を確認することで、 不備な点を発見し、5S活動のテーマとします。
場所の場合
場所の場合です。
所定の位置に、
十分な性質で十分な広さで
そして、もの・作業者の安全を阻害することなく、
的確なタイミングで遂行されているか?
を確認することで、 不備な点を発見し、5S活動のテーマとします。
対象の場合
対象の場合です。
情報は、所定の場所に、
十分な内容で
そして、もの・作業者の安全を阻害することなく、
的確なタイミングで遂行されているか?
を確認することで、 不備な点を発見し、5S活動のテーマとします。
以上、今回は現場の揺らぎの発見方法について説明しました。
次回は、ムラの発見方法における「5Sチェックリスト」の活用方法について解説します。
※【参考文献】 独立行政法人中小企業基盤整備機構公式チャンネル、現場で学ぶ5S、YouTube、2011.