5S活動の手順(3)整頓活動の手順 その1
整頓とは?
整理活動に続いて整頓活動について解説します。
集団で生産活動を進める場合、すぐに使えて、誰でもわかることが必要になります。
そのために整頓します。
定義すると、整頓とは?
必要なものを必要なときにすぐに使用できるように、
決められた場所に準備し、誰でもすぐにわかるようにすることです。
整理と整頓の関係
整頓で大事なことは、
整理が終わって不要品が排除された状態になってから、整頓活動に入ることです。
整頓活動においては、ものごとに置き場を決めることと、位置を明示することです。
部品を例に、整理と整頓の関係を見てみましょう
今日の作業は、部品Aを3個使います。
この先、数日間は同じ作業が続きます。
ところが作業机に上には部品Aが5個、部品Bが2個あります。
整理の観点から、部品Bはしばらく使わないので、倉庫へ移動・保管します。
品Aで今日使わない2個は現場内の材料棚へ移動・保管します。
ここまでが整理の段階です。
続く整頓活動では、
今日使う部品A3個をすぐ使えるよう作業者の手元におきます。
もう1歩進んだ整頓としては、作業机の上に部品Aの置き場を明記して誰でも同じ場所に置けるようにしました。
この例は、作業机の上の整頓を意味します。
同じように整理で移動した先の
材料棚や倉庫についても同じように
定位置かと位置の明示を図ることが整頓活動になります。
整頓活動のレベル
整頓活動では、置き方のレベルによって、
5つのレベルがあります。
悪いレベルから順に解説すると、
レベル0:未整頓、乱雑/放置→整頓されてない状態
レベル1:グループ整頓→同種類の部品・工具を一つのグループとしてまとめ、取り出し、返却を容易にする。
レベル2:文字情報の確認を要する整頓
ラベルなどの文字情報を表示することにより、番地や品名・品番の管理を行う。
レベル3:形状情報の確認による整頓
形状情報(形跡)より取り出し、返却する場所を確認する。文字情報より直感的に行動ができる。
レベル4:目視確認不要な整頓
目視確認をせずに取り出し、返却ができる工夫を施す。
ただし、レベル4の実施は動作分析など詳細な準備検討が必要なため、
改善活動において実施すべき項目になります。
5Sにおいてはレベル3を目標に取り組みましょう 。
整頓のレベルに応じた管理方法
それぞれのレベルにおける具体的な工夫として、
レベル1では「容器別管理」「色別管理」
レベル2では「ラベル管理」
レベル3では「形跡管理」
レベル4では「動作・作業標準化」が行われます。
今回はここまでです。
次回は、整頓活動の後半として
各レベルと管理方法について、具体的に解説していきます。
そして、いつもの5Sチェックリストの活用についても解説します。