5S活動の手順(2)整理活動の手順 その2
整理を行う順番
整理活動の続きです。
使用頻度と移動のしやすさから対象の分類ができた後は、
どこから手をつけるか、考えていきましょう。
整理を行う範囲は、近から遠へ範囲を広げていきます。
具体的には、作業机の上から作業現場内の棚へ、
そして作業現場外の倉庫へと範囲を広げていきます。
作業机の上にある移動・保管品と判断されたものは、
まず現場内の棚へ移動・保管することになります。
次に、現場内の棚にあって、
使用頻度が少なく、移動のしやすい移動・保管品と判断されたものは、
倉庫へ移すようにします。
また、倉庫に不用品が十分溜まっている場合は、
先に倉庫の不用品を処分して、倉庫をすっきりさせてから、
作業机、棚、倉庫と範囲を広げる方法もあります。
整理チェックリストの活用
整理活動においても以前勉強した5Sチェックリストを活用します。
対象と観点からなるマトリックス(表)を整理用意にアレンジします。
観点では「置き場」を除いた4項目と要・不要分類で判断します。
サンプルを提示します。
これは、作業机の機械・設備/治具・工具の整理の例です。
最初の対象は、検査具調整工具です。
検査工具のゼロ調整をする道具で、
月1回程度の頻度なので、手元においておく必要はなく、
他の作業者と共有して使うものなので、
量に問題ありとチェックして、移動・保管品としました。
次の対象は、トルクレンチ・プラスドライバー大です。
毎日使用して、作業遂行に必要な道具であることから、
必需品としました。
続いて、プラスドライバー小( 破損品)です。
壊れており、作業で使用できないため、
品質と量に問題ありとして、不用品と判断しました。
次のウエスは、週1回程度の使用頻度であり、
機械のそばに置くと巻き込み等の不安全リスクがあるとして、
移動・保管品と判断しました。
要領がわかったでしょうか?
続いて、もう一つサンプルをみてみましょう。
これは、作業机における材料/仕掛品/製品/副資材の整理の例です。
この作業机における作業目的は、
最初の対象は、仕掛品AにI S Oねじを使って取り付け金具を組み立てることです。
対象の「仕掛品B」と「J I Sネジ」は今回の作業で用いません。
先月の作業で使うものが残ったままになっている状況です。
したがって、作業机の上にあると、間違う可能性があることから、
トラブル要因として品質の欄にチェックし、移動・保管品としました。
また、「仕掛品A」と「I S Oねじ」、「取り付け金具」は本日の作業量に対して数が多いので、
量の欄をチェックして、多すぎるものを移動・保管品としました(▲で表示)
これで整理活動の手順については解説を終わります。
次回は、整頓活動の手順いついて解説します。