中小企業経営者が知っておきたい「IoT」の世界 5 エッジコンピューティング 〜ネットワークの端っこ〜〜
IoTシステムのイメージ
IoTシステムは、インターネットを介して①センサー、②センサー側ディバイス(PCやスマホやタブレットなど)、③クラウド、③クライアント側ディバイス、で構成されます。
センサーでデーターを集め、センサー側ディバイスでクラウドへ送信する。クラウドでは集められたデーターを処理・分析して、その結果をクライアント側のディバイス へ送る。
センサー側は送信するだけのディバイスとする方式が手軽で一般的です。
しかし、データ取得の規模が大きくなり、データを取得するためのディバイス台数が増加して、データ送信の頻度がどんどん上がりリアルタイム化が必要になると、そうもいかなくなってきます。。
そこで登場するのが、エッジコンピューティングです。
エッジコンピューティングとは?
エッジコンピューティングとは、センサー側のディバイスでデータ送信だけではなく、ある程度中間処理をさせるコンピューターモデルを意味します。
語源は、ネットワークの端っこ(=エッジ edge)から来ています。
IoTシステムが生産現場で利用されるようになると、データーの分析結果をリアルタイムで現場にフィードバックしたくなります。
そうすると、このエッジコンピューティングが欲しくなります。
人間で例えると、クラウドは「脳」、エッジコンピューティングは「脊髄反射」のイメージです。
これも、技術の進歩でPCがだんだん小さくなり、たばこ箱をひとまわり大きくした程度の大きさのPCで、WiFi機能を持ち、OSを備え、ある程度のプログラム処理をこなせるものが、安価で手に入るようになったおかげです。
代表的な機種にラズベリーパイ(Raspberry Pi)があり、ネットで1万円程度で購入できます。