売上が伸びる手書きP O Pの書き方 2 〜売れるPOPの5つのゴールデンルール (後編)〜
【ルール3】 陳列棚の賑わいを演出するたくさんのP O P
一つの商品に一つのP O Pとは限りません。
陳列棚に賑わいを見せるため、
商品名、キャッチコピー、生産者の紹介や思いなど複数に分けて配置して、
賑わいを演出することも大事です。
出来るだけたくさんの情報を発信しましょう。
お客様は買い周りに楽しさを求めて来店しています。
面白くて情報量の多い陳列棚の前にはお客様が長居してくれます。
寅さんが「口上」でお客様を引き止める要領です。
寅さんを知らない世代のために補足します。
寅さんは昭和の時代の人気映画シリーズです。
バナナの叩き売りをしながら全国を巡る「フーテンの寅さん」を描いた人情コメディです。
寅さんは人手の多い寺社仏閣の境内でバナナのたたき売りをする「テキ屋」が職業です。
参拝者を立ち止まららせるため、調子のいい決まり文句を駆使して商売します。
「テキ屋殺すにゃ刃物はいらぬ、雨の三日も降ればいい。」
と言ったような文句を、「口上」と言います。
口上にはリズミカルでその場その場でお客さんを魅了する力があります。
これが今で言うキャッチコピーです。
POPに戻ります。
野菜直売店を回遊していた消費者は、気になるP O Pを読んでしまうと、
一度はその場を離れても、店内を一周してまたそのP O Pの前に戻ってきます。
「やっぱり買っていこう」と思い直すのです。
役立つP O Pは消費者の頭の隅に余韻を残し、即決即断ではなく、
じわっと後で効果をもたらします。
このような買い方したことありませんか。
こんなPOPをたくさん配置して、記憶に残るような
賑わいのある陳列棚作りを目指しましょう。
【ルール4】 イメージしやすいイラストがある
文字情報より画像情報の方が「情報量と理解スピード」が圧倒的に優れています。
ネット情報も、テキストデータ→写メ→インスタ→YouTube・TikTokと変化してきました。
直感的な情報収集には画像・動画が優れている証拠です。
写真もいいのですが、制作者の人間性が現れるのは何と言っても手書きイラストです。
「下手だから」とか気にする必要はありません。
「ヘタウマ」でいいのです。
技巧の稚拙さが、かえって制作者の個性や気持ちを代弁してくれます。
そして受け手のお客様が勝手にイメージを膨らませてくれるものです。
【ルール5】 手書きP O Pで生身の人間性をアピールする
イラスト同様に、文字もパソコンの文字よりも手書き文字の方が、
圧倒的に「温かみ」「親しみ」が伝わります。
お客様が安心してお買い物される雰囲気を作れます。
近年では、身の回りに周辺にコンピュータが作ったフォントや活字が溢れています。
手書きというだけで差別化できます。
文字も「下手だからと」気にすることはありません。
下手なりに気持ちを込めて丁寧に書けば素晴らしい作品になります。