経営者は新型コロナとどう向き合えばよいか?3 持続化給付金の手続き
持続化給付金とは?
前回は、コロナによって時代が変わりつつあることを解説しました。
国、地方自治体は税金を投入して当面のパニックを防止するため、
いろいろな施策を講じています。
パンデミックを防ぐために非常事態宣言で世界的に経済が止まってしましたした。
当然、お金も物も人も回らなくなり、売上減少は必然でした。
すると、固定費比率の大きい事業者の場合、
売上が少しでも下振れすると、
売上に関係なく支出してしまう固定費(給与、賃料など)は、
出ていくだけになり、大きな出血を伴います。
持続化給付金はそういった事業者の事業継続を下支えするための
返さなくていい、何に使ってもいい、給付金です。
個人事業者に100万円、中小法人に200万円を上限として、売上減少分を給付する制度です。
経費も税金もかからない真水の金額なので、
仮に利益率が10%の企業であれば、2000万円の売上に相当する金額です。(売上2000万円✖️利益率10%=利益200万円)
中小企業にとってはありがたい制度で、該当する企業は是非とも利用してください。
私も申請いたしました。その経過を記録しておきます。
皆様の申請の参考になれば、幸いです。
要件の確認
まずは、中小法人または個人事業主であること。
そして、コロナ感染症拡大の影響で売上が大きく減少した事業者であること。
「大きく減少した」の定義は、「前年同月比50%以上」です。
売上は、月によってばらつきます。一番少ない月の売上でOKです。
緊急性が高く、すぐにでも現金がほしい方は、売上条件が適合したらすぐ申請となりますが、
そうでもない事業者は、申請期限までの間で一番少ない月を選んだ方がいいですね。
もちろん、事業持続してもらうことが目的なので、事業継続する意志のある事業者に限ります。
「昨年度の年間売上」ー「今年度の売上推定額」(ただし上限200万まで)が給付額になります。
今年の売上推定額は、先ほど選定した月売上の12倍を使います。
仮登録
申請は「密」を避ける意味で、電子申請になります。
申請用のホームページ( https://jizokuka-kyufu.jp )から申請します。
いろいろな説明、要件や必要書類などの解説があるので、解説を読んで必要な書類を事前に準備します。
①どういう会社であるか(条件にあっているか)?
②売上減少条件を証明する資料。
③給付金の入金先:銀行口座情報。
そして、ページの末尾にある「申請する」ボタンを押します。
すると、仮登録画面に行きます。
そこで、電子申請の窓口となるメールアドレスを登録します。
アドレスが一文字違うだけで事務局との事務連絡ができなくなるので、
この仮登録が申請のスタートになります。
事務局で受け付けるとすぐに「仮登録が完了しました。」の受付メールが帰ってきます。(下図のような)
返信がない場合は、アドレスが違っていたり、迷惑メールに入っている可能性があります。
そして仮登録完了メールに、本登録に進むURLが記載されているので、
そちらに飛んで、ID とパスワードの設定を行います。
マイページ作成
設定したID とパスワードを使って「マイページ」が作成されます。
電子上の申請用紙と思ってください。
そこに各種情報や証明書類を入力・添付することになります。
マイページで申請情報の入力
最初は、「決して悪いことをしません」という宣誓をします。
続いて、基本情報を入力します。
企業の名前や住所、連絡先、規模、会計年度などの基本情報を入力します。
続いて、売上情報を入力します。
先ほど記載した、給付金額の算定の元になる数値を入力します。
すると、給付額を自動算定してくれます。
続いて、入金口座の情報を入力します。
そして、それを証明する画像ファイルを添付します。
画像は、通帳の表書き(口座番号や会社名がわかる)になります。
スマホなどのカメラで撮影したデータでOKです。複合機があればスキャンしたPDFでもOK。
ネット銀行で通帳がない場合は、銀行のホームページから「お客様情報」的なページがあるので、
それをアウトプットした電子データーを使います。
続いて、昨年度の確定申告書類を電子データーで添付します。
それで年間売上額と月毎の売上額を証明します。
そして、今年度の対象月売上を証明する書類の電子データーを添付します。
売上を記載している帳簿でOKです。
手書きでも、電子データでも、金額がわかればOKです。
最後に、本人確認を証明する電子データー(免許証など)を添付します。
これで、送付申請すると完了です。
事務局の審査を待ちます
通常は審査に2週間ほどかかります。
入力や添付資料に不備があると、持続化給付金事務局から次のようなメールが届きます。
私の場合、入力した売上金額と添付した売上証明が食い違っていたので
その訂正依頼がきました。
訂正再申請して、受理されると次のような返事がきます。
後は、審査を待ちます。
給付通知と入金
私の場合、2週間ほどで入金がありました。
そして数日後、郵送で給付通知が届きました。
事業持続のため、ありがたく使わせていただきます。
そして最後に、自治体によっては、独自の給付制度を持っているところがあるので、
忘れずにそれも申請しましょう。
適合要件は持続化給付金と同じケースが多いので、
持続化給付金がOKであれば、たぶん大丈夫でしょう。
その時、この給付通知書があれば審査が早くなるとの情報もあります。
もらえるものはありがたくもらって、当面の資金繰もしくは、afterコロナに備えて企業強靭化の資金としてください。
申請を終えて
日頃の事業でPCや電子データーになれていない事業者さんの場合、
結構戸惑うように思います。
日常的にメールやスマホのSNSを使いこなしている方なら、それほど違和感なく申請可能でしょう。
afuterコロナの時代では、これが当たり前なスキルになるのでしょう。
とは言っても、初めてで戸惑う人もいると思います。そんな人のために、
自治体や商工会・商工会議所が相談会を開設しています。
探して、相談すると丁寧に開設してくれると思います。利用してください。