本との出会い 2 反日韓国という幻想 誤解だらけの日韓関係
どういう本なのか?
北朝鮮の金正恩の健康状態に異変が?
韓国、文在寅大統領のコロナ対策の成功による支持率の回復、反日体制の維持がしばらく続くか?
隣人であり、存在が気になる韓国・北朝鮮の現状がどうなっているか?
最近、気になってしょうがない。
そして、私達の世代(60代以上)の中高年男子と、若者や女性との、韓国に対する評価や意識に解離があるように思う。
そんな中で、この本のタイトル『反日韓国という幻想』と副題『誤解だらけの日韓関係」に惹かれて購入しました。
Kindle版でAmazonから購入。かさばらず、どこでも読めるので電子書籍は重宝しています。
どこが面白いか?
どうして、私達世代と若者・女性のグループとの間に、韓国に対して持つイメージ乖離があるのか?
なぜ、彼女達は年に何回も韓国を訪れるのか?
実際、私の妻も娘も韓国大好きで、毎年複数回訪れています。私は特別に行きたいと思いません。
その世代間や性別の違いによる感じ方の違いについて、数値データーも示しながら、的確に解説してくれる点が面白い。
私はこう解釈した
時代は流れている。韓国に対する評価の仕方に、世代の違いによるギャップがあることがよくわかります。
相手の韓国においても同じことのようです。
反日感情が剥き出しなのは、私と同じくらいの古い世代、大統領や政治家、そしてその取り巻きが中心のようです。
象徴的なのは、旧日本大使館跡地を見据える少女像、いつまで待っても帰ってこない相手(日本大使館は別な場所へ移築済み)を見つめる。
慰安婦問題を声高に主張する市民団体、そこで行われるデモ行動。通り過ぎる人並み、マスコミだけが集まる。
かみ合わない日韓関係、どこに原因があるのか?考えてみた。
私たち世代にとっては、30年前の働き盛りの頃の経験において、
私たちの韓国に対するイメージは、経済協力・技術供与・支援の相手国で、
まだ若い、発展途上の国、という残像が韓国に対する評価のベースになっているということ。
かみ合わない原因は、日本も韓国も、違いの持つ相手国に対するイメージのズレ。
上から目線、過去の成功経験を潜在意識に持つ我々、
努力の結果、今は肩を並べる存在になった、それを認めて欲しいという彼ら。
違いの現状を認めようとしない、コミュニケーションを取ろうともしない世代が、まだ現役で力を持っている。
そこが、かみ合わない大きな原因では?
読み終わって何が残った?
なぜ、韓国はいつまでも解決済のことをいつまでも掘り返し、謝れ、補償しろと繰り返すのか?
なんとなく理解しました。
中国からの儒教(朱子学)の影響を強く受けた、「理」と「礼」を重んずる思想が強く残る韓国。
経験重視、良いものに対しては柔軟に内部に取り組み発展してきた日本。
根底の思想の違いが分かり合えない原因。
この思想を社会秩序の統制のため長年利用してきた韓国において、
現政権が国民の不平・不満から目をそらすため、反日を政権維持の道具に使う。理にかなった行動に見える。
そして、マスコミの報道も公平差にかける。煽動的なニュースの方が売れるという考え方。
その点、著者は新聞社の記者として、どの立場で主張しているのか?はっきりしない。
そして、地政学的な位置付けは、日本と韓国で大きく違う。中国という大きな存在への対処は自ずと違ってくる。
朝鮮半島は、中国と陸続きの状況の中、中国とは2000年前から主従の関係性があり。中国に対しては強く出れない。
現在の韓国は、北朝鮮を挟んでアメリカを旗頭とする自由主義国陣営の一員の立場だが、中国とも仲良くしたい。
その辺の事情を察してあげる必要があるのでは?
さらに、先進国の仲間入りを果たした韓国の力量や立場を、正当に評価することも必要。
韓国にとって日本は、手の届くAKB的アイドル的な存在?もう少しで対等になれる存在。
アイドルが思ったように反応してくれないと、憎さが倍増する心理を、理解しなければいけない。
そして、両国とも我々世代(60代以上)は互いを認めずに、どうもかみ合わない。
観念に凝り固まった(成功するかどうかは関係ない、正義は正義として突き進む)韓国の中高年男性、
過去の成功経験にしがみつく日本の中高年男性が、
社会で力を維持しているうちは、いつまで経っても平行線のままだろう。
でも、若い世代や女性は違う。彼ら・彼女たちは韓国への憧れさえ持ち合わせているようだ。
結論を言うと、この問題、時が解決するでしょう。
10年後は両国はもっと仲良くなれていると予測します。
適切な距離を保ちながら、うまく付き合っていきたい隣人です。
北朝鮮との関係性をうまくコントロールしたら、朝鮮半島はとても伸び代のある地域だと感じます。