千葉県の低山を歩く 1 清和県民の森、笠石、寂光不動
「千葉の低山を歩く」連載にあたり
おおよそ10年前から、週末は千葉県の低山を歩いてきました。
手元には、株式会社千秋社の「新・分県登山ガイド11 千葉県の山」
を携帯しながらの日帰り山歩きを楽しんでいます。
動画を交えながら、歩いた感想を書き留めていきます。
清和県民の森、笠石、寂光不動をめぐる
ルート17、清和県民の森近辺の、巨石「笠石」と、懸造の寺院「寂光不動」をめぐるコースを歩きました。
もう少し季節が早いと、オレンジ色のキヨスミミツバツツジに出会えるコースです。
今回は、眩しいばかりの新緑を求めて出かけました。
少し用語を解説します。寺院の建築様式である懸造(かけづくり)とは、崖を利用して建造物を作る木造様式のこと。
有名な例で言うと、京都清水寺や千葉の笠森観音に見れる、崖地から空中に張り出した建造物の様式のことです。
登山口は旅名のフルーツ村駐車場
所在は君津市、清和県民の森周辺です。指導標や登山道は整備されてた初心者コースだったのですが、
今回は、行ってみて、びっくりしました。詳しくは後ほど解説します。
まずは、フルーツ村の駐車場に車を停めて、スタートします。
道標に沿って、登山口はすぐに見つかります。
しばらく行き、鹿除けの金網フェンスをくぐります。
笠石へ
さらに、道標に沿って進みます。新緑の中の山歩きは爽快です。
20分ほど進むと、宙に浮く巨石が見えてきます。
ここが奇石の「笠石」です。
上に登れますが、展望はいまいちです。
台風の影響で荒れる登山道
笠石からさらに南下します。このあたりから、登山道が荒れてきます。
去年の巨大台風の千葉直撃の影響か?あちこちで、巨木が根こそぎ倒れています。
登山道はあちこちで寸断されており、何度か道を迷いながら、行きつ戻りつしながら折り返しの分岐を目指します。
初心者には危険な登山道に変わっていました。
なんとか分岐点に到着
地図とコンパスを比べながら、道が途絶えると、元の地点に引き返し、
これを繰り返し、展望台を過ぎて、ようやく寂光不動への分岐点へ到着しました。
登山道が整備されるまでは近寄らない方が賢明です。
実は今回も、最初の計画では、コース23の「高宕山・八郎塚」だったのですが、
やはり台風の影響でしょう、登山口が封鎖されていたので、
急遽、国道を挟んで東側の、今回のコースへ変更したところでした。
千葉県の山の登山道の多くは、こんな具合に荒れたままのようです。
元のように整備されるには時間がかかりそうです。
寂光不動へ向かう
ここから、北上してフルーツ村へ引き返します。途中で寂光不動への入り口があります。
いったん登山道から離れて寂光不動へ向かいます。
縣造の寂光不動が見えてきました。
荒々しくむき出しになった崖がオーバーハングしており、壁はなく、舞台状の床に不動尊が祀られています。
岩の窪みに簡素に祀られた不動明王に、木製の宝剣も奉納されています。
ここは、行き止まりで、元の登山道へ引き返します。
寂光不動側の登山口へ到着
登山道へ戻り、さらに進むとすぐに逆側の登山道へ到着します。
なんとこちら側の登山口は封鎖されています。
林道を降りながらのんびりフルーツ村へ
ここからは、林道をくだり、国道へ出て車を置いたフルーツ村へ引き返します。
2時間半ほどのコースでしたが、道に迷いながら3時間半かけて、無事生還しました。
天気も良く、新緑の中、山の自然の空気を吸って、
ドキドキとリラックスの混じり合う山行でした。